第1038回経営者モーニングセミナー

2020年12月1日(火) 城山ホテル鹿児島にて

講話者

鹿児島北倫理法人会 会員
株式会社エコスペース
安田 章宏 氏

テーマ「母の承認と自分の承認」

会社を10社以上転職した経験を持つ安田氏の講話です。

父親がゼネコンに勤務していたため、盆と正月くらいしか会うことができない幼少期を過ごしていました。「お父さんが一人で外に働きにいくから裕福な生活できているの。お父さんがいないことはいいこと」と言う母の言葉に疑問を持っていました。

そんな経験から建築関係に進むと結婚しても家族と一緒に生活できないと思い、大学は農学部へ進み、卒業後は自分のわがままもあって、建築関係を避けながら職を転々としていたそうです。

それが13年前、建築・リフォームの会社を立ち上げることとなったのですが、社会的理由の他に、建築の仕事でも家族と過ごせると言うことの親への当てつけでもあったそうです。

しかし実際は、父親がいなかったことの寂しさから、「建築」という共通の言葉を使って親と話をしたかったと言うのが本心でもあり、倫理を学んでからはそんな自分を受け止めることができるようになったと言います。

昨年の誕生日に、母から、痛い思いをさせてごめんねと言う内容のLINEが届いたそうです。母は難産で自分を生み、その後遺症で自分の手には痛みがある。20歳のころ頚椎を手術したが今もしびれや痛みが残っていて、そのことをわびたLINEだったそうです。このLINEを受け、自分が感じる痛みは母の難産の時の痛みではないか、その痛みのおかげで今の自分の存在を感じる事ができると思えてきて、それまでの母に対する感情も変わってきたそうです。

今回の体験で、過去は変えられる。意味付けが180度変われば過去は変わり、未来も大きく変わると話します。

最後に今後の事として、
いずれ会社は分社化し社員に引き継いでもらいたい。また将来子供たちが作った会社に入るのが夢と笑顔で話されました。